3月25日大阪ドーム
「大阪ハナ・マトゥリ」開催
 
参加者は約3万人、真ん中に設置された舞台を囲んで人、人、人。オープンセレモニーが終わりかけた頃に入場したが、会場は興奮と熱気に包まれていた。

 朝鮮語(韓国語)あり日本語あり、南の出し物あり北の出し物あり、日本の出し物ありと、朝鮮半島の統一を願う人々によってなされる一つ一つが心地よい風になって参加者一人一人の心に染み込むようだった。

 今から20数年前のこと、学級、学校での在日朝鮮人教育は、「北に配慮、南に配慮」をしながらの実践だった。しかし、ため息をつきながらも願っていたことは、「朝鮮半島の南北統一」だった。舞台で繰り広げられる演技をしっかりと見つめ、マイクを通して語られる韓国語(朝鮮語)が耳に慣れるにつれ、これまでの数々のことが走馬燈の絵のように脳裏を駆け、それに伴って、在日の人々や本国の人々の思いと私の思いとが重なっているようにさえ感じたのだった。

 最後は「アリラン」「ウリエソウォン」を全員で歌って集会は終わった。会場を出ると、外はすでに暗かった。歴史的ともいえる「ハナ・マトゥリ」が成功裡になされたことを祝い、この統一への思いが朝鮮半島に伝わることを願って家路についた。

 南北が統一したら、北から南へ、南から北へ、板門店を歩いて行こう、京義線でヨーロッパ近くまで行こう、との願いをよく聞くが、私もその人々と一緒に、これからも歩もうと考えている。                 

(岡野克子・運営委員)

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