2001年12月16日(日)部落解放教育研究センター(芦原橋)
    民族教育ネットワーク「本名キャンペーン第8回セミナー」      

就職問題と本名


  鍵谷桂子さん(府立外教事務局員、府立布施高校)がコーディネーターとして口火を切った。

70年代勝山高校での朝文研指導、看護婦を希望して進んだ当時の部長李節子さんのこと、KCCの李清一さんと協力し猪飼野の隅々まで歩いた生野での青少年地域活動の育成、安田生命への本名就職、そして府立外教を通じて自主活動を育て、布施高校朝文研生徒が看護学校進学に際しての本名、通名の心のゆれをどう今経験しているかなど、
多くの経験の中から時々にひかえめに語って議論をリードした。 

  その後、高校における本名での進路指導に関する現状を印藤が、在日朝鮮人の就職差別の実態と行政のできること、できないことについて岡村公人さん(大阪労働局職業安定部職業安定課課長補佐)が発言した。さらに、在日朝鮮人の就職問題に関する企業の現状を、経過や事例などを交えながら金子則夫さん(大阪同和問題企業連絡会元代表幹事)が提起し、最後に民族的マイノリティの就職問題に関する法制度について事例を交えながら川村暁雄さん(神戸女学院大学教員)が発言した。

  川村さんの提起をきっかけに、「本名の強制、日本名の自由」について会場は緊張した雰囲気の中で激しい議論が交わされた。また、意見で出たように、民族学校生徒の進路の問題も、どこかで必ず取り上げる必要がある。

  今、事実の問題だけにしぼってみる。府立高校が独自に通名を確認する根拠を持たなくなった(三年前から住民票や登録済証を提出させていない)現状で、学校が通名の調査書を書くどんな正当な法的根拠があるのかは、不明である。教育委員会が責任を持って通名を特定確認しない以上、高校は公文書には本名しか書けないのではないか。それでも通名を書いてよいのなら、一般に、生徒が書くどんな名前もそのまま学校の調査書に書いてよいことになる。そうではない、と言うなら、朝鮮人生徒は、日本人生徒であればとうてい許されないようないい加減な扱いを、府立高校で現に受けていることになる。(印藤)


    人権を大切にする「共生社会」をめざして 
     みんなの名前コンクール 

■テーマと応募内容

@作文部門
A絵画部門(
どちらも年齢不問)
B書道部門(小・中学生に限ります)

        *3部門とも国籍や民族にかかわらず応募できます。 

■募集期間

2001年12月10日〜2002年2月28日(当日消印有効) 

■送り先・問い合わせ 

民族教育ネットワーク「本名キャンペーン」実行委員会
 〒544-0032 大阪市生野区中川西2-6-10 KCC内 TEL. 06-6731-6801
 *詳しくは http://www.ne.jp/asahi/m-kyouiku/net をご覧下さい。

■賞・表彰 

なまえ大賞(1名)大阪府知事賞 5万円相当の図書券(商品券)他、色々な賞
        *全参加者に参加賞があります。

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