教師の熱意実り、韓国理解広がる

 10周年迎えた横浜ハギハッキョ

  http://www.mindan.org/shinbun/010912/

チャンゴを披露する同胞と日本のオリニ

各校にチャンゴクラブも  

【神奈川】

  横浜市内在住の在日韓国人子弟に呼びかけ、民族文化に親しみながら友だちづくりの場にしてもらおうと毎年、開かれている「ヨコハマハギハッキョ(夏期学校)」(実行委員会主催)が、今年で10周年を迎えた。

  この間、「ヨコハマハギハッキョ」をきっかけにオリニ会やチャンゴクラブが各学校でできており、韓国文化に親しむ輪は広がりを見せている。

  今年の「ヨコハマハギハッキョ」は8日、横浜市南区の市立中村小学校で開かれた。体育館には朝9時からの受付が一段落するころ小中学生ら250人余り、父母・教員らも加えた参加者は300人近くになっていた。10年前の第1回開催時はわずか100人足らずだったという。

  間もなく舞台では、中村小学校の4年と6年生の有志25人がサムルノリ演奏を開始した。一段落すると入り口から市立潮田小・中学校混成のチャンゴクラブメンバー36人が入場、体育館内いっぱいに演舞を繰り広げた。 同チャンゴクラブは7年前、潮田小学校で5年生が中心となって発足させた。

  中心となったのは「ハギハッキョ」でチャンゴに興味を持った児童たち。指導教師が「ハギハッキョ」の実行委員に加わっており、熱心に指導にあたってきた。この日は高校に進学している卒業生が特別に参加、グループ全体の演奏をリードした。

  「ハギハッキョ」開催がきっかけとなって発足したチャンゴクラブは、このほかにも中村小、生麦小・中学、蒔田小などにも広がっている。潮田小ではチャンゴクラブとは別に韓半島にルーツを持つ子どもたちを対象とした「オリニ会」もできている。

  「ハギハッキョ」実行委員会の共同委員長の一人、山本陽子教諭は「ハギハッキョを契機に参加人数も広がったが、学校での取り組みが広がったのが大きい」と話している。

  参加者は全体会の後、チャンゴ、ぬり絵、料理、民俗ノリ、チャンゴなどの各コーナーでおもいおもいに韓国の文化に親しんだ。昼食をはさんで午後からは再び全体会に入り、全員で手をつなぎ輪になって「カンガンスーレ」を踊りながら来年の再会を誓っていた。 

 (2001.09.12 民団新聞)
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