泉南マダン創立集会報告
泉南マダン事務局   石井 宏
 4月23日、泉南マダン創立集会が阪南市域の木台小学校で行われました。57年前、民族教育の灯を消すまいと、あの大阪城・大手前公園で人民大会の開かれ「阪神教育闘争」がたたかわれていた、まさにその日でありました。この泉南の地は古代から、歴史的にも朝鮮と深いつながりのある地域です。泉南市の泉砂川駅近くにある往生院は、百済渡来の船氏出身の道昭によって建立されたもので、秀吉の根来攻めで滅ぼされた雑賀衆の活躍した一向一揆の根拠地もこの地のあちこちに点在しています。戦前の岸和田紡績女工のたたかいもこの泉南地域であり、岬町には朝鮮人労働者の飯場跡もあります。その泉南の地で、「阪神教育闘争」の記憶されるべき日に、韓国籍・朝鮮籍・日本籍の在日コリアンと日本人の出会いの場としての泉南マダン(朝鮮語で広場の意)が産声をあげたのです。

 集会は、大阪体育大学浪商高校「サークル・人権」OB・元顧問と朝鮮文化講座担当講師合同チームによるヨンナム(嶺南=慶尚南北道)サムルノリに始まり、「和歌山民団チャング同好会」のソルチャンゴ、「伊達+グループ・モドゥメ」のウッタリサムルノリと続き、事務局の経過報告、世話人紹介と挨拶、そして参加者の自己紹介の後、参加者全員のプンムルノリで終わりました。参加者25名、わずか一時間半ほどの小さな集まりでしたが、サムルノリの音に酔い「心まで暖かくなった」(元中学校長Mさん)という感想の語られる、充実した時間を共にすることができました。ある参加者はこんな手紙を寄せてくれました。

 「泉南マダン創立記念集会に参加し、楽しく過ごせました。ありがとうございます。チャングやプクには迫力があり、また四物(サムル)ノリのクェンガリ同士がコミュニケーションをしているようなのがとても楽しく思いました。そして私たちも民団の人たちもがんばっているなあと関心しました。私達もサダンペになったような気分を味わえました。」



 とりあえず、第一日曜日(5/1・6/5・7/3)は泉佐野市の長南公民館で、第三土曜日(5/28は例外、6/18・7/16)は阪南市桃の木台で、チャンゴ教室を開きます。チャンゴのない人は用意しますので事前にご連絡ください。

 今後、夏期チャンゴ教室や、要望の多かった韓国語教室、韓国小説を読む会、泉南の昔と今を学ぶ場など、マダンという名にふさわしい活動をしていきたいと思っています。また、公演・講演活動にも力を入れて泉南地域の在日の拠点ともなっていきたいと思っています。

 これから、マダン参加者が各々、様々なものを持ちこんでくださり、大きなマダンになっていくことを願っています。

 全朝教ほかの仲間の皆さんの支援もよろしくお願いします。
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