2005年718強制動員真相究明ネットワーク結成
                 東京 在日本韓国YMCA国際ホール

716(土)民族教育をすすめる連絡会 学習会

  「60年前は昨日のこと」 金静美さん
 三重県木本で虐殺された(1926年の事件)朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会(追悼碑は1994年に建立)、紀州鉱山の強制連行の実態を調査する会での活動の経過と、最近の中国海南島・戦時性暴力(慰安婦)裁判、および20011月海南島での「朝鮮人村」で戦時下の朝鮮の刑務所から「朝鮮報国隊」として海南島に強制連行され(約2000人と推定)日本敗戦時に処分された人々(多くは独立運動に関わった政治犯)の遺骨(「朝鮮人千人坑」と現地で呼ばれている)が発見された驚くべき様子が、現地撮影のビデオ、海南島の人々の証言とともに明らかになった。DVD(ビデオ)「日本は海南島で何をしたのか」があります。 http://members.at.infoseek.co.jp/kisyukouzan/index.html  を参照下さい。


716(土)日韓関係の過去と未来をつなぐために
「日韓関係の過去と未来をつなぐために 戦後60年、日韓条約40周年記念大阪集会」
 午後2時 大阪国際交流センター
【第一部 パネルディスカッション】「日韓関係の過去・現在・未来」
 パネリスト:柳基洪(韓国国会議員)・在間秀和(弁護士)
 中島滋(連合総合国際局長)・コーディネーター:文京洙(立命大教授)

 80年代韓国の民青連委員長として民主化運動の中心の一人であった柳基洪さんの的確な提言(冒頭に東京枝川朝鮮学校に対する東京都の攻撃について、60年たって今なおこうした差別迫害が続いていると指摘された)、戦後補償裁判を一貫して支えてこられた在間弁護士の不屈の裁判闘争の熱意、1965年日韓条約反対闘争を最前線にあった中島さんの、当時の闘争の中での植民地支配清算の視点の欠如への反省などが語られ、また、主催者(自治労)あいさつも栃木県大田原市での「つくる会」扶桑社教科書の採択など最近の状況への危機感があふれたものであった。

 文京洙さんは新著『済州島現代史』(新幹社)の出版記念会も開かれたばかりであり、もっと済州島と大阪との関係を含めた議論も期待されたが、時間の関係で触れられなかったのは残念だった。

715(金)「2005多民族共生人権研究集会」

  全体会 午前9時30分〜9時45分(場所:浪速人権文化センター)
   ・基調講演(丹羽雅雄弁護士) ・パネルディスカッション
  分科会 午後1時
30分〜5時
  第4分科会テーマ
子どももおとなもパートナー探し
    −外国にルーツをもつ子どもたちが自分の力を発揮できる環境をどうつくるか−
 國本依伸弁護士による朝鮮学校生徒への暴言暴行調査、それでも生徒たちは負けていないこと、李哲秀(桃山学院高校)さんからは入学手続きに先立って本名について呼びかけることが3年前からできるようになったこと、森迫龍一(八尾市志紀小学校)さんの日本語指導の中での母語保障の決定的な役割について、また、トッカビ子ども会朴洋幸さんのベトナム人や中国人が中心の地域子ども会の現状などの報告を受けて討論がなされた。コーディネータの藤井幸之助さん、ご苦労さまでした。國本弁護士が訴えられた「子どもが大切にされる」その真の中身を、教育関係者は自身の仕事としてつくらなければならないのだろう。

7月6大阪府朝鮮人強制連行真相調査団「8・15」60周年記念報告集会
          アピオ大阪(森之宮)

戦後60年の現在も、南北朝鮮での数十万人の強制連行(徴用等)犠牲者遺族は遺骨や死亡届すら受け取らぬまま放置されています。去る5月日本政府による調査が行われることになりましたが、部分的、形式的な調査になっています。現在も各地で、犠牲者の遺骨は粗雑に扱われ続けています。この深刻な事実を知り、南北朝鮮と日本の真の和解と友好のために何をなすべきか考えなくてはなりません。
 空野佳弘(弁護士・調査団日本人側事務局長)「日朝・日韓・日中関係の中での日本」
 塚崎昌之(府立高校教員)「戦時中の大阪における朝鮮人犠牲者について」
 洪祥進(調査団朝鮮人側中央本部事務局長)「強制連行真相調査の現在地と今後の課題」

73だい16かい よみかきこうりゅうかい

大阪市立浪速人権文化センター・大阪人権センターほか
主催
識字・日本語連絡会  電話(06)6568-2983 ファックス(06)6568-2985
午前全体会 識字・日本語学習支援法(仮称)をもとめるつどい  午後分科会
  「識字・日本語学習支援法(仮称・案)」の中には、かつてはともすれば見落とされがちであった「母語、母国語保障」への視点もきちんと位置づけられています。なぜそれが必要なのかについては、まもなく内山一雄さんの本格的な文章が本誌に掲載される予定です。

625朝鮮戦争勃発55カ年・吹田事件53カ年記念集会 KCC5階ホール
  『朝鮮戦争と日本〜憲法9条・集団的安全保障・特需』
  パネラー:大久保久夫・宋悟・西村秀樹
  主催:吹田事件研究会・自由ジャーナリストクラブ他

625子どもたちに渡すな!あぶない教科書 6・25大阪集会

 上杉さんは、「銃で近隣諸国の敵を撃て」という兵士をつくることを目的にした扶桑社教科書を、一冊たりとも子どもに渡してはならない、と訴えられました。文部科学省は陰に陽にこれを手助けしており、「拉致問題を一番大きくとりあげた」教科書を応援し「北朝鮮に経済制裁を」と叫ぶ座り込みも東京で行われています。東京都や埼玉県、愛媛県、また近隣では和歌山県有田市や大阪府下泉南地域が焦点となっています。

 韓国から来られた安秉佑(アン・ビョンウ)さん(韓国の教科書運動本部共同運営委員長)は、「私たちは、困難な近現代史を通じて民主主義を勝ち取ってきた。日本は、敗戦と占領によって民主主義を与えられた。その真価が今問われている。これは日本人自身の課題だ。しかしかつて、韓国の民主化運動は日本の人々によって助けられた。今、私たちが助ける番だ。日本政府の右傾化にたいして、民衆の間の連帯を強めなければならない。」と話され、日本各地へも多くのメンバーが分担して直接出向くとのことです。民団中央本部、各地支部は総力を挙げてこの運動に参与することになっており、大阪本部文教部長鄭炳采(チォン・ビョンチェ)さんは、「自分が日本の学校で学び、朝鮮人であることを隠したいと思ったそのような教科書が、また現れて、また同じことを繰り返すのか」と訴えられました。

 会員の皆さんに緊急行動を要請することがあるかもしれません。よろしくお願いします。


619民族教育ネットワーク公開セミナー   KCC5階ホール

 「歴史教科書問題」とは何か〜「つくる会」教科書の真相にせまる〜
                            上杉
さん

(講演まとめはhttp://www.ne.jp/asahi/m-kyouiku/net/uesugi.htmにあります。)


6大阪市の小中学校民族学級開設、101校に

 今年度開始が遅れていた大阪市内小中学校の民族学級は6月初旬までには各学校で本格的に開講、新しく新北島小の99校目に続いて、中道小が記念すべき100校目、続いて桑津小にも新設、開講されました。63日朝日新聞大阪市内版から一部引用紹介します。

民族学級、開設100校に 大阪が全国最多

 朝鮮半島にルーツを持ち、公立小中学校に通う子どもたちが課外活動で祖国の文化や言葉を学ぶ「民族学級(クラブ)」が2日、大阪市立中道小学校(東成区)に開設された。これで大阪市内の民族学級は100校(小学校60校、中学校40校)になった。開設率は23・4%で、ほぼ4校に1校の割合。民族学級は京都市、北九州市などにもあるが、大阪市が全国で最も多い。

 100校目となった中道小学校で同日、開講式があった。民族講師の李炳寛(リ・ビョングァン)さん(49)が「アンニョンハシムニカ(こんにちは)」とあいさつすると、集まった21人の児童も元気に応じた。じゃんけん遊びや歌で楽しんだ。

 5年の金亜美(キム・アミ)さん(10)は「学級ができてとてもうれしい。楽器が好きなので合奏したり、民族の踊りをしたりしてみたい」と話していた。

●コリアNGOセンター金光敏(キム・クァンミン)事務局長の話「民族学級の課題」 

 今、市内で約2300人、府内で計2700人が学んでいる。民族講師は府教委が11人、大阪市教委が17人分の予算を組んでいるが、報酬は少なく、身分も不安定だ。また、中国や南米、東南アジアなどから来た子どもたちにも、ノウハウを生かしていかなければならない。


618大阪府外教第13回研究集会  成城高校・府立青少年会館

 4月に府外教の事務局が大阪人権センターに移り新しい組織体制になって最初の研究集会。午後の全体集会での金秀吉(キム・スギル)さんは、映画「潤(ユン)の街」自主上映時の苦心と映画館の反応、その脚本がご自身の高校(府立勝山高校)時代の構想から始まること、金さんが映画の勉強をした今村昌平の朝鮮への関心がかつて浦山桐郎「キューポラのある街」につながったという興味深い話しをされた。午前の分科会では、我孫子南中(藤原宣教さん)の「子どもから学んだ民族学級」のほか、「たったひとりでも」という守口市南小、「ハングル教室」の池田市池田中、総合学習での吹田市山田東中など多彩なすばらしい報告があった。また、桃谷高校の朝鮮語授業と卒業生の発言、市岡高校で現在進行形の朝鮮語開講のための苦心の報告のほか、八尾市志紀小から「母語による支援のゆるぎない効果」についての貴重な発表が行われている。


617法蔵美智子さんの労をねぎらい励ます集い  パル法円坂

 大阪市教組副委員長として民族学級の拡充や東生野夜中設立に尽力され、この春に退職された法蔵さんは、夜中卒業生から贈られたチョゴリを着て現れ、シャンソンを歌って人々を魅了しました。


525旧植民地出身高齢者無年金問題訴訟判決

 大阪地裁で原告敗訴の判決。この不当判決に対して6.8控訴がなされました。


55政府が国内企業約100社を対象に、朝鮮人徴用の実態調査実施を決定

 618日には大阪朝鮮人強制連行真相調査団で電話「朝鮮人犠牲者ホットライン」が開設され遺骨調査がおこなわれました。調査を政府の単なる既成事実づくりに終わらせてはなりません。


424新屋英子さん一人芝居「身世打鈴(シンセタリョン)」二千回記念公演

424民族教育ネットワーク主催「4.24阪神教育闘争57周年記念集会」

 「ことばは、ちから」をテーマに、東大阪市太平寺夜間中学校の生徒さんたちによる歌、劉成道さん発言、笑福亭銀瓶さんの「ハングル落語」、朴理紗さん・藤村直哉さん・金美善さん、岡野克子さん(コーディネーター)によるパネルディスカッションが好評でした。偶々同時に開催された新屋英子さんの会の関係から、主催者は参加者数を心配していましたが、杞憂に終わりました。中之島でおこなわれた新屋さんの会も超満員で、入れないのでこちらに来たという方もあったそうです。

 参加された稲垣有一さんは「餓鬼通信」復刊7号で「「言葉」というものは、単なる交信のための道具ではなく、複雑な文化や歴史を奥深く抱えもっている。「民族教育」の場で教えられる「言葉」によって、その「言葉」の奥にある文化や歴史的記憶が語り継がれていくことになる。これらのことが語り継がれることによって、「命」が語り継がれることを願う」と述べられています。集会の様子、全容は、民族教育ネットワークのホームページhttp://www.ne.jp/asahi/m-kyouiku/net/ の「行事報告」をご覧下さい。


418李悠紀・悠太さん姉弟に在留特別許可

2月16日(水)大阪市立中央青年センター
李悠紀さん家族の生活を守り、在留特別許可を求める緊急集会
   「友だちと一緒に中学校に行かせて」。日本に生まれ育ちながら、超過滞在で国外退去を命じられた大阪市平野区加美北小学校6年、李悠紀さんら韓国人母子3人の大阪入国管理局への出頭期限は18日に迫り、韓国に強制送還される可能性が高まった。小学校の同級生、保護者、教職員ら約200人が集まり、在留特別許可に向け法務省と入管当局に配慮を求めた。加美北小学校小田島弥さんの司会で集会は進められ、悠紀さんの同級生が「3月の卒業式を一緒に迎えたい」と訴えた。大阪市教組法蔵副委員長はその子どもに応じた教育権を、民族学級で学ぶ民族教育権とともに何としてでも守ると大阪の学校教職員の決意を述べた。

(むくげ編集委員会)

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