2005年7月18日強制動員真相究明ネットワーク結成 7月16日(土)民族教育をすすめる連絡会 学習会 「60年前は昨日のこと」 金静美さん
80年代韓国の民青連委員長として民主化運動の中心の一人であった柳基洪さんの的確な提言(冒頭に東京枝川朝鮮学校に対する東京都の攻撃について、60年たって今なおこうした差別迫害が続いていると指摘された)、戦後補償裁判を一貫して支えてこられた在間弁護士の不屈の裁判闘争の熱意、1965年日韓条約反対闘争を最前線にあった中島さんの、当時の闘争の中での植民地支配清算の視点の欠如への反省などが語られ、また、主催者(自治労)あいさつも栃木県大田原市での「つくる会」扶桑社教科書の採択など最近の状況への危機感があふれたものであった。 文京洙さんは新著『済州島現代史』(新幹社)の出版記念会も開かれたばかりであり、もっと済州島と大阪との関係を含めた議論も期待されたが、時間の関係で触れられなかったのは残念だった。 7月15日(金)「2005多民族共生人権研究集会」 全体会 午前9時30分〜9時45分(場所:浪速人権文化センター) 7月6日大阪府朝鮮人強制連行真相調査団「8・15」60周年記念報告集会 戦後60年の現在も、南北朝鮮での数十万人の強制連行(徴用等)犠牲者遺族は遺骨や死亡届すら受け取らぬまま放置されています。去る5月日本政府による調査が行われることになりましたが、部分的、形式的な調査になっています。現在も各地で、犠牲者の遺骨は粗雑に扱われ続けています。この深刻な事実を知り、南北朝鮮と日本の真の和解と友好のために何をなすべきか考えなくてはなりません。 7月3日だい16かい よみかきこうりゅうかい 大阪市立浪速人権文化センター・大阪人権センターほか 6月25日朝鮮戦争勃発55カ年・吹田事件53カ年記念集会 KCC5階ホール 6月25日子どもたちに渡すな!あぶない教科書 6・25大阪集会 上杉さんは、「銃で近隣諸国の敵を撃て」という兵士をつくることを目的にした扶桑社教科書を、一冊たりとも子どもに渡してはならない、と訴えられました。文部科学省は陰に陽にこれを手助けしており、「拉致問題を一番大きくとりあげた」教科書を応援し「北朝鮮に経済制裁を」と叫ぶ座り込みも東京で行われています。東京都や埼玉県、愛媛県、また近隣では和歌山県有田市や大阪府下泉南地域が焦点となっています。 韓国から来られた安秉佑(アン・ビョンウ)さん(韓国の教科書運動本部共同運営委員長)は、「私たちは、困難な近現代史を通じて民主主義を勝ち取ってきた。日本は、敗戦と占領によって民主主義を与えられた。その真価が今問われている。これは日本人自身の課題だ。しかしかつて、韓国の民主化運動は日本の人々によって助けられた。今、私たちが助ける番だ。日本政府の右傾化にたいして、民衆の間の連帯を強めなければならない。」と話され、日本各地へも多くのメンバーが分担して直接出向くとのことです。民団中央本部、各地支部は総力を挙げてこの運動に参与することになっており、大阪本部文教部長鄭炳采(チォン・ビョンチェ)さんは、「自分が日本の学校で学び、朝鮮人であることを隠したいと思ったそのような教科書が、また現れて、また同じことを繰り返すのか」と訴えられました。 会員の皆さんに緊急行動を要請することがあるかもしれません。よろしくお願いします。
「歴史教科書問題」とは何か〜「つくる会」教科書の真相にせまる〜 (講演まとめはhttp://www.ne.jp/asahi/m-kyouiku/net/uesugi.htmにあります。)
今年度開始が遅れていた大阪市内小中学校の民族学級は6月初旬までには各学校で本格的に開講、新しく新北島小の99校目に続いて、中道小が記念すべき100校目、続いて桑津小にも新設、開講されました。6月3日朝日新聞大阪市内版から一部引用紹介します。 民族学級、開設100校に 大阪が全国最多 朝鮮半島にルーツを持ち、公立小中学校に通う子どもたちが課外活動で祖国の文化や言葉を学ぶ「民族学級(クラブ)」が2日、大阪市立中道小学校(東成区)に開設された。これで大阪市内の民族学級は100校(小学校60校、中学校40校)になった。開設率は23・4%で、ほぼ4校に1校の割合。民族学級は京都市、北九州市などにもあるが、大阪市が全国で最も多い。 100校目となった中道小学校で同日、開講式があった。民族講師の李炳寛(リ・ビョングァン)さん(49)が「アンニョンハシムニカ(こんにちは)」とあいさつすると、集まった21人の児童も元気に応じた。じゃんけん遊びや歌で楽しんだ。 5年の金亜美(キム・アミ)さん(10)は「学級ができてとてもうれしい。楽器が好きなので合奏したり、民族の踊りをしたりしてみたい」と話していた。 ●コリアNGOセンター金光敏(キム・クァンミン)事務局長の話「民族学級の課題」 今、市内で約2300人、府内で計2700人が学んでいる。民族講師は府教委が11人、大阪市教委が17人分の予算を組んでいるが、報酬は少なく、身分も不安定だ。また、中国や南米、東南アジアなどから来た子どもたちにも、ノウハウを生かしていかなければならない。
4月に府外教の事務局が大阪人権センターに移り新しい組織体制になって最初の研究集会。午後の全体集会での金秀吉(キム・スギル)さんは、映画「潤(ユン)の街」自主上映時の苦心と映画館の反応、その脚本がご自身の高校(府立勝山高校)時代の構想から始まること、金さんが映画の勉強をした今村昌平の朝鮮への関心がかつて浦山桐郎「キューポラのある街」につながったという興味深い話しをされた。午前の分科会では、我孫子南中(藤原宣教さん)の「子どもから学んだ民族学級」のほか、「たったひとりでも」という守口市南小、「ハングル教室」の池田市池田中、総合学習での吹田市山田東中など多彩なすばらしい報告があった。また、桃谷高校の朝鮮語授業と卒業生の発言、市岡高校で現在進行形の朝鮮語開講のための苦心の報告のほか、八尾市志紀小から「母語による支援のゆるぎない効果」についての貴重な発表が行われている。
大阪市教組副委員長として民族学級の拡充や東生野夜中設立に尽力され、この春に退職された法蔵さんは、夜中卒業生から贈られたチョゴリを着て現れ、シャンソンを歌って人々を魅了しました。
大阪地裁で原告敗訴の判決。この不当判決に対して6.8控訴がなされました。
6月18日には大阪朝鮮人強制連行真相調査団で電話「朝鮮人犠牲者ホットライン」が開設され遺骨調査がおこなわれました。調査を政府の単なる既成事実づくりに終わらせてはなりません。
「ことばは、ちから」をテーマに、東大阪市太平寺夜間中学校の生徒さんたちによる歌、劉成道さん発言、笑福亭銀瓶さんの「ハングル落語」、朴理紗さん・藤村直哉さん・金美善さん、岡野克子さん(コーディネーター)によるパネルディスカッションが好評でした。偶々同時に開催された新屋英子さんの会の関係から、主催者は参加者数を心配していましたが、杞憂に終わりました。中之島でおこなわれた新屋さんの会も超満員で、入れないのでこちらに来たという方もあったそうです。 参加された稲垣有一さんは「餓鬼通信」復刊7号で「「言葉」というものは、単なる交信のための道具ではなく、複雑な文化や歴史を奥深く抱えもっている。「民族教育」の場で教えられる「言葉」によって、その「言葉」の奥にある文化や歴史的記憶が語り継がれていくことになる。これらのことが語り継がれることによって、「命」が語り継がれることを願う」と述べられています。集会の様子、全容は、民族教育ネットワークのホームページhttp://www.ne.jp/asahi/m-kyouiku/net/ の「行事報告」をご覧下さい。
2月16日(水)大阪市立中央青年センター (むくげ編集委員会) |