2003年3月10日

高槻市教育委員会御中

教育長 立石博幸様

 

                       全国在日朝鮮人教育研究協議会大阪(考える会)
            代表 印藤和寛

 

   要     請     書


 貴教育委員会が策定された「人権教育基本方針」(1999年9月)や「人権教育推進プラン」(2000年4月)にもとづいて在日外国人教育の取り組みが発展・充実していることに敬意を表します。

 しかしながら、その後「在日外国人教育の今後の在り方について」(提言)を作成され、現在行われている「多文化共生・国際理解教育事業」の「地域子ども会」「学校子ども会」「日本語識字教室」「高校生の会」などの事業を廃止しようとされていると聞き、驚いています。

  そもそも、大阪府下では、ということは、当然、全国的に見ても、貴市の在日外国人教育はもっとも先進的なものとして、他地域の教育関係者の尊敬の的であり、各地域で努力する目標ともなってきました。特に、貴市で各学校や地域に設置された子ども会は、今日、国際人権規約、子どもの権利条約にも明記された「民族教育権」を、いち早く見通したものとして、今後ますます先見の明を賞賛されることになるに違いありません。

 私たちは、そうした従来の高槻の在日外国人教育、「多民族・多文化共生教育」が否定されようとしているのではないかと危惧し、これを見過ごすことができません。それは、現在、大阪府下をはじめ各地で多くの教育関係者が努力している「多文化・多民族共生教育」、子ども会(民族学級)設置に向けた努力を、否定しかねないものだからです。

 どうか、貴教育委員会が、「地域子ども会」「学校子ども会」等の事業の廃止方針を撤回され、現在の「多民族・多文化共生教育」のさらなる発展・充実を目指して、積極的な施策を展開されますよう、要請します。

 

         連絡先     出水正一(大阪府立芥川高等学校) 

         印藤和寛(大阪府立池田北高等学校)

 

                      全国在日朝鮮人教育研究協議会大阪(考える会)

              563-0032 池田市石橋2-17-12 日中朝韓歴史文学センター内

                                            TEL/FAX  072-761-8713

 

 

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