夜間中学校とは

「生野・東成自主夜中」から  矢野俊三、八島雅夫 『むくげ』143号より

 夜間中学校は、正式には中学校夜間学級と言います。
 夜間中学校はなぜあるのでしょうか。

 それは、過去、多くの人が、さまざまな事情で、義務教育であるはずの中学校へ行くことができなかったという事実があるからです。

 特に、在日朝鮮人の場合には、解放以前の朝鮮で日本の義務教育が実施されていなかった上に、1952年に日本国籍が消滅した後は、1965年の日韓基本条約で日本の学校への入学が正式に認められるまでの間、事実上日本の学校行政から放置されていたという事情があります。このことは、在日朝鮮人自身の民族教育が弾圧・迫害を受けたことと、表裏の関係にあると言うことができるでしょう。

 そのため、夜間中学では、高齢の在日朝鮮人女性など、初めて文字を習う人のための授業も行われています。





リンク集

高野雅夫さん  (リンク先ぺージの下の方に高野さんの写真と本の説明があります)

 1968年秋、東京の荒川第九中学校夜間学級卒業生高野雅夫さんが、大阪へ来て、自主製作映画「夜間中学生」を上映し、ビラを300万枚配布されたことから、大阪の運動が始まり、1969年大阪市立天王寺中学校夜間学級(右の写真は、同夜間学級の1976年の文化祭の様子。背景の作文は、当時60代の在日女性による。)が、全国で初めて「新規」開設されました。

 1973年に大阪で5番目に開設された守口第三中学校夜間学級は、2003年に30周年を迎えました。「守口夜間中学校開設30周年記念の集い」では、正面に
「文字は命、コトバは力、二度と学びを奪わせないぞ!」という言葉が掲げられました。

大阪市 東生野夜間中学校
  大阪市生野区の自主夜中運動をもとに1997年に開設されました

東大阪市 長栄夜間中学校

 大阪の夜間中学校案内 (大阪市教育委員会) ・ (大阪府教育委員会)

「夜間中学」(大阪の夜間学級。東大阪韓青連・李栄哲さん ) 

アプロ21 北九州在日朝鮮人教育を考える会(北九州市に夜間中学を!)
   全国各地の夜間中学校、自主夜中運動へのリンクが充実しています。

「東京江東自主夜間中学校」

「夜間学級」(江東自主夜中など。檀上啓治さん)

東京都夜間中学校案内 (東京都教育委員会)

山田洋次監督作品 映画「学校」 1993年 松竹 

小沢有作先生を偲ぶ会  2001.12.8 東京 (むくげ167号)

 

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